前回のコラム「日常清掃と定期清掃の違いとは?清掃のプロが解説する実務での使い分け方」では、定期清掃の基本的な概要や必要性をご紹介しました。
今回はその続編として、定期清掃を導入することで得られる具体的な効果や作業内容、頻度、清掃業者の選び方までを詳しく解説します。
清掃の質を上げたい方、建物管理の効率化を図りたい方は、ぜひご参考ください。
■定期清掃とは?日常清掃との違い
前回の記事をご覧いただいた方にはおなじみの内容かもしれませんが、初めて読まれる方のためにも、ここで定期清掃と日常清掃の違いをあらためて整理しておきましょう。
定期清掃と日常清掃は、目的や作業内容、実施頻度が異なります。簡単にまとめると以下のようになります。
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日常清掃:
毎日または週数回行う基本的な清掃(ゴミ回収、トイレ掃除、床の掃き掃除など)
→ 施設を「日々きれいに保つ」ための作業 -
定期清掃:
月1回〜年数回行う専門的な清掃(床の洗浄・ワックスがけ、ガラス清掃、エアコン内部の洗浄など)
→ 日常では落とせない汚れを「計画的にリセット」する作業
※中でも業務用エアコン清掃は、空気の衛生管理や設備の性能維持に直結する重要な作業で、大阪など都市部ではニーズの高い清掃項目です。
■定期清掃のメリット
1. 美観と快適性を長期維持
定期的な清掃により、共用部や設備の清潔感を維持することができ、オフィスや商業施設での印象が格段に向上します。ホテル業界では、ホテル客室清掃の品質が宿泊者の満足度を左右するため、外部業者への委託が一般化しています。
⇒第一印象を決めるのは、目に見える「清潔感」です。
2. 空間の衛生管理と健康維持
日常的には見落とされがちなエアコン内部の汚れや、カビ・菌の繁殖源となる場所を重点的に清掃することで、空気の質を大きく改善できます。
⇒清掃の質が、そのまま空間の安心感に直結します。
3. 建物・設備の寿命を延ばす
床材やカーペット、ガラス、空調設備などは、定期的にメンテナンスすることで劣化を抑え、結果的に建物全体の耐久性を高めます。
⇒日々の積み重ねが、長期的なコスト削減に繋がるのです。
4. 法令遵守・リスク回避
ビル管理者や施設運営者には、労働安全衛生法などによる衛生管理の義務があります。定期清掃を取り入れることで、こうした法令にも自然と対応できます。
■清掃業務の外注と求人動向
清掃業務を社内でまかなうのではなく、専門業者へ業務委託する動きが加速しています。特にエアコン清掃や高所作業といった専門性の高い分野では、業務委託エアコンクリーニングの求人が活発です。未経験者でも研修制度を整備している業者が多く、清掃業界への転職・副業としても注目を集めています。
■清掃内容と推奨頻度
施設の利用状況や構造によって清掃内容は変わりますが、主な作業と推奨頻度は以下の通りです:
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▹床洗浄・ワックスがけ(1~3ヶ月に1回)
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▹窓ガラス・外壁清掃(3~6ヶ月に1回)
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▹業務用エアコン清掃(年1~2回が目安)
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▹カーペット洗浄(3~6ヶ月に1回)
※また、ホテルなど一部の施設では、客室清掃においても定期的な特別清掃(例:カーペットの深部洗浄や家具の下のクリーニングなど)を導入しているケースがあります。 このように、定期清掃の内容は施設の種類や用途によって柔軟にカスタマイズされます。
■清掃業者の選び方
業者を選定する際には以下のような点を基準にしましょう:
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▹作業内容・料金の明確さ
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▹スケジュール調整の柔軟性
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▹有資格者の在籍有無
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▹クレーム対応やフォロー体制の充実
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▹過去の施工実績・レビューの信頼性
※「安さ」ではなく、「納得できる対応力と品質」を重視するのがポイントです。
■まとめ
定期清掃は、美観・衛生・安全・耐久性のすべてを支える重要な業務です。ホテルやオフィスなどの施設では、その質が顧客満足度や従業員の働きやすさに直結します。
また、清掃業界の求人も拡大傾向にあり、大阪など都市圏では業務用エアコン清掃など専門技術を活かした働き方も注目されています。
今後の施設管理をより効率的に、そして衛生的に進めていくためにも、定期清掃の導入を検討してみてはいかがでしょうか。