2025.6.12

梅雨時期のエアコントラブルを防ぐホテルの空調メンテナンス術

梅雨入りの季節、湿気と気温の上昇により、ホテルや施設内のエアコンには見えないリスクが潜んでいます。
「においが気になる」「風が弱い」といった感覚的な不快感は、宿泊者にとっては直接クレームにつながる要因です。
さらに、日々その空間で働くスタッフの健康にも影響することから、この時期の空調メンテナンスは欠かせません。

今回は、梅雨時期にこそ必要なエアコン清掃の理由と、業務用エアコンに最適なメンテナンス体制についてご紹介します。


■湿気が呼ぶ空調トラブルに注意

梅雨時期は、空気中の湿度が高まり、エアコン内部にカビや細菌が繁殖しやすい環境になります。
特に以下のような症状が出やすくなります:

  • 部屋に入った瞬間のカビ臭・こもった空気

  • エアコンの風が弱い・効きが悪い

  • 送風時に感じる異音やぬめり感

これらは、宿泊者にとっての不安につながりやすく、施設の印象や口コミにも影響します。


■放置すれば、スタッフの健康にも影響

汚れたエアコンは、稼働中にカビや細菌を空気中に拡散させてしまうことがあります。
この空気を日常的に吸い続けるスタッフにとっては、アレルギー症状や喉の違和感、倦怠感といった健康トラブルの原因になることも。

特に長時間勤務する清掃スタッフやフロント業務担当者にとっては、体調不良が業務効率にも影響し、結果として施設全体のサービス品質にも波及します。
エアコン清掃は、「お客様のため」だけでなく、「働く人の環境づくり」の一環でもあるのです。


■見える清掃で信頼感を高める

空調の快適さは、視覚ではなく感覚で評価されるため、日頃の清掃結果が伝わりにくいものです。
そのため、以下のような見える化の取り組みが、宿泊者の安心感につながります:

  • 🔹「エアコン清掃済み」のタグを室内に掲示

  • 🔹館内掲示やPOPで清掃実施日を明示

  • 🔹フロントでも「空調は梅雨前に清掃済です」と伝える一言対応

また、業者と連携して清掃記録をデジタル管理しておくことで、万が一トラブルが起きた場合もスムーズに対応できます。


■業務用エアコンの清掃は、プロの手に任せるのが安心

家庭用とは異なり、業務用エアコンの清掃は分解や洗浄工程が複雑で、高所作業や機器知識も求められます。
また、誤った清掃や未対応のまま運転を続けると、冷暖房効率の低下や機器トラブルの原因にも。

そのため、定期的な清掃は、専門業者への委託を推奨します。

  • ✅ 清掃後のにおいや風量の改善効果が明確に出る

  • ✅ 清掃記録や写真付き報告書により“管理の見える化”が可能

  • ✅ トラブル時の対応や再点検も含めたサポート体制が安心

コストに見合った清掃品質とリスク回避が両立できるのも、プロに依頼する大きなメリットです。


✔ エアコンの梅雨対策チェックリスト
項目 内容
□ 分解洗浄 内部のカビ・汚れを高圧洗浄で除去
□ フィルター洗浄 湿気で目詰まりしやすいため、こまめな清掃が必要
□ ドレンホース点検 詰まりによる水漏れ・臭いの原因になるため確認
□ 使用前点検 異音・におい・風量の確認と記録を実施

■まとめ:梅雨対策=空調リスクの“予防管理”

ホテルにとって、空調環境は「無言のおもてなし」であり、「見えないサービス品質」でもあります。
特に湿気が高まる梅雨時期は、エアコンのにおいや風の質がそのまま印象に変わる時期です。

トラブルが起きてからでは遅い今だからこそ、専門業者と連携した定期メンテナンスで、宿泊者にもスタッフにも安心して過ごせる空間を整えていきましょう。

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