2026.4.20

稼働率80%超えで品質を維持する!TAT短縮のための清掃準備と「カートのカンバン方式」徹底

大阪エリアのホテルは、イベントやインバウンドにより稼働率が80%を超える日が頻繁にあります。この高稼働時こそ、客室清掃のTAT(清掃完了時間)が品質と売上を左右します。

TAT短縮の鍵は、清掃中の「往復移動」や「備品探し」といった無駄な時間を徹底的に排除する「清掃前の準備」にあります。
今回の記事では、HK(ハウスキーピング)責任者向けに、高稼働時でも品質を維持するための準備戦略を解説します。


1. TATを圧迫する「往復移動」をなくせ

清掃スタッフが客室から清掃カートや倉庫へ何度も戻る「往復移動」は、平均で1回あたり2〜3分の時間と疲労を生み出し、TATを長くする最大の要因です。「客室に入ったら、清掃完了まで客室から出ない」というSOPを徹底するため、清掃カートの準備が極めて重要になります。

清掃開始前の必須行動

客室に入る前に、リネン、アメニティ、清掃用具の全てがカートに揃っているか、そして清掃後のゴミ回収袋が準備されているかを確認することをルール化します。

効率的な客室入室

一度に複数室分のリネンをカートに積み込み、効率的な動線(ゾーン運用)で一気に回れるよう、事前に必要な物量を計算して準備を整えます。


2. 清掃カートへの「カンバン方式」導入

清掃カートを「動く小型倉庫」と見立て、在庫管理のカンバン方式を導入します。これにより、スタッフは清掃中の「備品不足」を未然に防げます。

定位置・定数管理

カート内の各備品・リネンを「最低基準量」と「補充上限量」で管理するカンバン方式を導入。定数を守ることで、客室清掃員は過不足なく備品を使用できます。

使用済みリネンの分離

使用済みリネンを回収する袋を、カートの最も取り出しやすい位置に設置。リネンとゴミ袋を明確に分離することで、清掃後の仕分け作業の効率化にも貢献します。

清掃カートとカンバン方式のイメージ

3. 清掃前の「事前準備」をコア業務と位置づける

清掃開始前の準備は、単なる付帯作業ではなく、品質と効率を左右するコアな業務プロセスとして評価する必要があります。

  • 清掃開始前に「15分間の準備時間」を明確に設ける
  • リネン・アメニティの数量チェック、使用済み消耗品(洗剤など)の補充確認
  • カート内の備品チェックリストを作成し、属人的な漏れを防止
  • チェックリストをデジタル化し、SVが遠隔でも準備完了を確認できる体制の構築

まとめ:清掃準備こそが「品質の保証書」

清掃カートの準備と、清掃前の確認作業を徹底することは、単なる効率化ではなく、繁忙期でも品質を維持するための「品質の保証書」となります。

この「準備力」を委託業者に徹底させる契約と体制を構築することが、高稼働率時のTAT安定化に直結します。

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